あおぞら動物病院 院長コラム

狂犬病ワクチン ヒトの場合

   


狂犬病 ヒトへの感染

日のヤフーニュースで気になる記事を発見しました。「狂犬病禍の中国 噛みつかれた被害者に飼い主が居直る例も」。急速な経済成長が続くお隣中国でペットブームが起きているらしいのですが、ペットを飼育するペットオーナーのモラルが追い付いていないそうです。

 記事の中で「日本ではすでに消滅し、いまでは予防接種ワクチンを打ってくれる病院を探すのに困る狂犬病も・・・」とあって、はじめ私の頭の中は???となりました。しばらく考えて、ああ、ヒト用の狂犬病ワクチンのことだと気づきました。人では化血研というワクチンメーカーが狂犬病ワクチンを製造しているのですが、需要が少なく今後も安定した供給が可能かどうかわからないそうです。

 狂犬病はひとたび感染→発症すると現代医学では治療法が無く、ほぼ100%死亡する怖い病気です。発症を防ぐためには咬まれて24時間以内に人間の病院でヒト抗狂犬病免疫グロブリンと狂犬病ワクチンを接種しなくてはなりません。また計6回の狂犬病ワクチンを接種する必要があり、高価なワクチン(人では1~3万円前後/回:犬では3000円前後)痛い注射を何度も接種しなくてはいけなくなります。

 咬傷事故を起こしてしまった場合、咬まれた方への精神的負担や経済的な負担を考えると犬の飼い主には非常に大きな負担やトラブルが発生する恐れがあります。例え、日本国内で数十年発生していないとはいえ、発症した100%死亡する病気だということを考えると、狂犬病ワクチンを接種していないワンちゃんに咬まれた方の恐怖は想像しがたいものがあります。

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