狂犬病と狂犬病ワクチンについて考えてみましょう

 

狂犬病とは 動物病院 船橋市

 きなり大きな画像から始まりますが、この画像は世界での狂犬病の発生状況を表しています。全世界で毎年3.5~5万人狂犬病によって死亡しています。幸い日本国内での死亡者は1956年を最後に発生していません。1970年以降は犬の発生も報告されなくなりました。

画像の青い色の国は狂犬病が発生していない狂犬病清浄地域です。もちろん日本もこの地域に該当します。他の清浄地域の国々(イギリスやオーストラリアなど)も大陸から隔離された島国が多いですよね。日本も島国であるという地理的な条件もありますが、1950年に施行された狂犬病予防法が大きく貢献しています。日本の法律で、犬の飼い主は年に1回の狂犬病ワクチンの接種を受けさせる義務があります。

全国的に毎年4月から6月を狂犬病予防注射月間としています。日本では、現在、狂犬病は発生していません。しかし、海外船舶からの不法上陸犬や、違法な未検疫動物の侵入等、海外からの狂犬病の侵入の可能性は否定できません。
国内で飼われている犬が、狂犬病予防注射で免疫されていれば、万が一、狂犬病が国内に侵入したとしても、国内での犬を介した狂犬病のまん延、すなわち人への感染を防ぐことができるのです。

少し厳しめに言わせていただきますが、混合ワクチンやノミダニなど他の予防と違い任意で行う・行わないを選ぶことはできません。日本で暮らす限りは日本の法律に従う必要があります。マナー違反どころではありません。

 狂犬病は一度発症すると犬も人間もほぼ100%死亡する恐ろしい病気です。発症前にワクチンを接種すれば発症を抑えられる可能性が高いのですが、かなり痛い注射を6回も接種する必要があります。あなたのワンちゃんが偶発的に第三者を咬んでしまった場合、相手に対しての苦痛は傷の痛みだけではありません。更には、狂犬病ワクチンを打っていなかったとしたら?

国内での咬傷事故は通報があるものだけで年間5,000~6,000件起きていますが、届出されていないものがその数倍~数十倍あると思われます。動物病院でも、獣医師や動物看護師が咬まれることは稀ではありません。

インターネットでは狂犬病ワクチンは必要ない。副作用が怖いなどいろいろな情報がありますが、まず大前提として人間の死亡者を出さないために行われる行為だということを忘れないでください。

中には動物病院の利益のために行っているのではないかというご意見もあるようですが、下の画像の左上をご覧になってください。
狂犬病ワクチン 船橋市 動物病院

狂犬病予防の管轄は人間の医療である厚生労働省です。獣医師の管轄は農林水産省です。人間のお医者さんでは技術的にワンちゃんに狂犬病接種ができないため、獣医師が狂犬病のワクチンを打つという国の業務を担っているのです。

繰り返しになりますが、狂犬病予防法は犬から人間に狂犬病が感染しないようにする私たちの命を守ってくれている法律です。いざ狂犬病が国内で発生した際に、不利益をこうむるのは間違いなくあなたの愛犬だということを考えてみてください。

狂犬病の被害者