犬の包皮先から黄色い膿が出る~亀頭包皮炎の予防と治療~
2019年08月21日
オス犬の包皮の先から黄色いクリームのような汚れが出ているのをご覧になったとがありますでしょうか。あるいは包皮先の毛にベトベトした汚れがついているかもしれません。
男の子のワンちゃんでは珍しくないのですが、これは亀頭包皮炎(きとうほうひえん)と言われる病気です。
犬の包皮亀頭炎ってどんな病気?原因は?
ワンちゃんたちの陰茎(ペニス)は普段包皮という皮膚に包まれています。人間男性のいわゆる包茎(ほうけい)という状態です。陰茎が皮に包まれているため、尿や分泌物が包皮内に閉じ込められてしまい、そこに細菌感染がおこると粘膜の炎症が発生します。あのドロッとした黄色いものは尿と膿が混ざったものです。
包皮内の炎症のため、痒みが起きてワンちゃんも普段以上に陰茎を気にして舐める場合があります。舐めすぎて出血するケースも見られます。
予防や治療はどうするの?
普段から陰茎を気にして舐めるオス犬の場合、去勢をすることで予防できる場合もあります。
一般的な予防法としては、普段から包皮内を清潔にするために、お風呂に入ったときにはシャワーで包皮内をしっかり洗うことが必要です。
普段あまり意識して洗う場所ではないので、初めはちょっと怖いかもしれませんが、包皮先を広げてぬるま湯のシャワーを入れてあげるか、包皮を後方にずらして陰茎を出してシャワーをかけてあげると効果的です。
実際にひどく膿が出る場合やわんちゃんが頻繁に気にして舐めている場合は、動物病院で刺激のない消毒液をもらって包皮内を洗浄したり、抗生物質を処方してもらうと1~2週間程度でほとんどの場合は良化します。
治りにくい場合は、包皮内で大量の老廃物が陰茎を覆っている(紙粘土のような状態で)場合もあります。動物病院でチェックを受けてみると良いかもしれません。