フェレットもインフルエンザに感染します【獣医師監修】

2019年01月10日

毎日寒い時期になりました。皆様は風邪などひいていないでしょうか?

フェレットは古くから人のインフルエンザモデル動物として研究されています。ご家族で風邪を引いてしまった方がいる場合は要注意です。インフルエンザの場合、フェレットさんにもうつってしまう危険性が高いです。

ヒトからフェレットへ、フェレットからヒトへと両方の感染が見られるズーノーシス(人獣共通感染症)ですので注意が必要です。

フェレットのインフルエンザの症状は?

症状も人間のインフルエンザにそっくりで40℃以上の発熱、くしゃみ、鼻水、食欲不振がみられます。残念ながらフェレットさんのためのインフルエンザ予防ワクチンはありませんので、感染が広がらないように十分注意してお世話をしてください。

フェレットさんのオーナー様は比較的多頭飼いをされているケースが多いので、同室のフェレットさんが全員感染するケースも珍しくありません。

フェレットのインフルエンザの治療は?

治療は、人間と同様に安静と十分な栄養・水分補給が必要です。成獣のフェレットであれば、ほとんどの場合は1~2週間で回復しますが、老齢やベビーの場合は肺炎を起こして重症化することもありますので専門の対処が必要です。

脱水症状がひどい場合には、点滴が必要な場合もあります。インフルエンザウイルス以外の細菌感染で重症化しないために、抗生物質も処方されます。鼻炎の症状(くしゃみや鼻水)がひどい場合は人間の鼻炎の薬にも含まれる抗ヒスタミン等も内服します。
人間のタミフルで効果がある可能性もありますが、十分に検討されていないため当院では使用したことがありません。

冬の時期に、フェレットさんがクシャミをしていたらお早めにご相談ください。

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