猫 顎の下が黒い ~猫のアクネ・痊瘡(ざそう)~

2019年01月11日

 あなたが猫を飼っていらっしゃるなら、顎の下をよく観察してみてください。ノミの糞のような黒い汚れがついていることがあります。これは痊瘡(ざそう)という皮膚病の一種です。猫では比較的よく見られます。アクネ(にきび)とも言われます。

※当サイトに『猫 口 黒い』などのキーワードで訪問された場合、歯茎や唇などの口の中の粘膜に黒い斑があるものはアクネ・痊瘡とは別ですが、ほとんどはメラニン色素による模様なので心配ありません。出血や炎症がある場合は黒色腫(メラノーマ)という口腔がんの可能性があります。心配でしたら動物病院に相談してみてください。

痊瘡(ざそう)の症状は?

病気というほどのものではない場合も多いのですが、ひどくなると腫れ上がって出血したり、痛みを伴うこともあります。ちなみにノミの糞の見分け方はリンク先を参照してください。

顎の下の毛穴に、皮膚からの分泌物やよごれが詰まると、このように黒い点々のように見えるのですが、そこに細菌が感染すると痒みや痛みが起こることがあります。

痊瘡(ざそう)の原因は?

みなさんご存知のように、猫はきれい好きなので暇があれば自分で舐めて毛づくろいをしますよね。でも、直接舐められない顔の周辺は唾液をつけた前足でこすり、間接的に掃除することになります。これが苦手な猫は痊瘡ができやすいかもしれません。

痊瘡(ざそう)の予防や治療法は?

ウェットフード(缶詰やパウチ)を食べるのが苦手な猫ちゃんの場合は、口の周りに食べかすが残ってしまうこともありますので、食後に軽く湿らせたティッシュ等で口の周りを拭いてあげると良いでしょう。

顎の下に黒いブツブツが少し付着し、固まりが毛穴を塞いでいる場合は、薄めたオキシドールをコットンにつけて汚れをそっとふき取ってあげましょう。この時、強くこすりすぎると刺激になって逆効果になる場合もありますので注意して優しく行ってください。

赤く腫れて炎症が強い場合は細菌感染が起こっています。動物病院に相談してください。動物病院では、アクネのできている部分の被毛を刈り、クロルヘキシジン等の安全な消毒液で消毒します。また、抗生物質の内服薬や抗菌剤入りの塗り薬を処方することがあります。

適切な治療を行えば、通常2~3週間程度でほとんどのケースで改善します。

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