犬の表皮嚢胞(のうほう)、イボ

表皮嚢胞ってなに?がんではないの?

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高齢のワンちゃんに非常によく見られる皮膚のしこりです。数ミリ~数センチと時間とともに大きくなっていく傾向がありますが、最大5センチほどになると薄くなった皮膚から破裂して黄色みがかった灰色の内容物が出てくることがあります。多発する傾向があり、1頭に数個同時に発生しているケースも時折見られます。

人間でも紛瘤(アテローマ)と呼ばれる同様のしこりがありますが、日本皮膚科学会の解説では以下のように説明されています。

アテローム(粉瘤・ふんりゅう、アテローマとも呼ばれます)とは、皮膚の下に袋状の構造物(嚢腫)ができ、本来皮膚から剥げ落ちるはずの垢(角質)と皮膚の脂(皮脂)が、剥げ落ちずに袋の中にたまってしまってできた腫瘍の総称です。

犬のイボ 紛瘤 船橋市

診断

 細い針を刺して内容物を検査する細胞診でほとんどのケースが診断可能です。針を刺した穴からニキビの脂肪のような老廃物が排出されます。顕微鏡で確認すると、ほとんどがフケと同じ角化物で構成されています。炎症を起こしていなければ、あまり生きている細胞は採取されません。診断は比較的容易です。

無麻酔~局所麻酔での治療法

 本人が気にしていない場合が多いのですが、感染や炎症を起こすと化膿して赤くなって痛みを伴う場合があります。
また、自然に破裂してペースト状の内容物が出てきたりもします。自然に破けてしまった場合は、多くが炎症により痛みを伴っているケースが多いです。
1㎝以上に大きくなったり、本人が気にするようでしたら治療が必要になりますが、小さなものでしたら検査時に絞り出してしまってそのまま治療終了になるケースが良くあります。
 よほど大きなものでなければ、無麻酔~局所麻酔で治療可能なので、大げさに全身麻酔で広範囲にとることは行っておりません。
 針を刺した穴から内容物を絞り出す応急治療で治めることができますが、本来は内部の膜状の構造物をはがして取らないと再発します。
 ヒトでは原則、局所麻酔でのくりぬき法(小さな切開創から袋をくりぬく)が行われたりします。当院でも再発性のものや大きなものでは局所麻酔下での治療をお勧めしています。

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