ペットの寿命について考える

ペットの寿命

 外のサイトに面白い画像がありました。平均寿命をイラストにした画像です。

 動物病院を訪れる動物たちの平均寿命は2014年頃のデータによりますと以下のように報告されていますが、当院の認識でも恐らく同じくらいだと感じています。
   犬     14.2才    猫     15.0才
   ウサギ  約6~8才   フェレット 約6~7才
 30年ほど前は犬で10才以上であれば長生きな方でしたので、フィラリアの予防を含めた医療の向上や良質なペットフードの普及によるものであるのは間違いないと思います。

 ペットを家族と考えることが一般的になった現代ではもう一つの問題が発生しています。それは、ペットたちにどこまで医療を行うかという問題です。

 以前は考えられないような人間の設備(CTスキャンやMRIなど)をペットにも使えるようになったり、治療法や手術技術などの情報も以前では考えられないほど、海外から入ってくるようになりました。
 その反面、人間側のエゴで必要以上に長生きさせられてしまうペットたちも増えてしまいました。高齢ペットでの癌の治療などはその典型例かもしれません(もちろん完治するケースもたくさんありますが)。

 寿命とは別に『老衰死』という言葉もありますが、Wikipedia(ウィキペディア)によりますと、「加齢による老化に伴って個体を形成する細胞や組織の能力が低下し、恒常性の維持・生命活動の維持が困難になり、多臓器不全により恒常性の維持・生命活動の維持ができなくなることが原因である。」とあります。

 人間で老衰死と診断される割合はたったの4.2%(平成23年)だということです。思ったより少ないと感じますか?ここでの老衰死は医療上での診断で、28.5%の悪性新生物(がん)を筆頭に事故死(4.8%)や自殺を含めての殆どが老衰とは診断されずに最後を迎えることになります。

 ペットの場合では、人間ほど死亡時の原因を調べることは行われていませんが人間同様に癌や心臓病がかなりの割合を占めるようになってきて、長生きすることによって人間と同じような運命をたどっているようです。

 気持ちの上では安らかな『老衰死』をむかえて欲しいと思いますが、獣医療の現場ではどこまで医療を行うのがご家族やペットにとって幸せなのかを常に考える時代になってきていると実感しています。

雑感
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あおぞら動物病院 院長コラム