あおぞら動物病院での標準的な入院室です。ペットホテルの場合も原則同じような感じになります。
ご面会の際にご覧になった方もいらっしゃると思いますが、ペット用の入院室は消毒や清掃が行いやすいようにステンレスでできています。
通常、バスタオルを床に敷き、その上に大き目のペットシーツを排泄物の処理が行いやすいように配置します。また、食器や水飲みも消毒が行いやすいようにステンレスのものを使用しています。
広さは、W560×650×H580くらいの猫や小型犬用のものからW1190×D650×H780の大型犬用のものまでありますが、原則入院中は安静にしていただく必要がありますので、このくらいのスペースでも窮屈ということが無いようになっています。
実際に、点滴をしている最中にぐるぐると動き回ってしまうと、すぐに点滴がからまってしまいます。
散歩が可能な病気の場合は、天気の良い日には病院周囲をお散歩しています。天気が悪い場合には、待合室や診察室でフリーに歩き回ってもらっています。
猫ちゃんのトイレはどうするかというと、市販の猫用トイレを入れるとスペース的に入院スペース≒トイレになってしまうので、画像のような食器乾燥用のトレイを簡易のトイレとして利用しています。
排尿したものがトレイの下の部分に貯まるので、入院中の尿検査の必要な病気(腎臓病や尿石症、糖尿病など)の際に非常に便利です。
怖がりな子たちも多いですので、犬猫の入院室が別になっているのはもちろんのこと、高濃度の酸素が必要な場合のICU室や、伝染病に対応するための隔離ケージもあります。
フェレットさんとウサギさんの場合にはできるだけ住み慣れた環境のケージを一式持ってきていただいています。病院にもウサギさんのケージは2つありますが、やはり自分のケージの方が安心してくれるようです。また、フェレットさんは通常の犬猫ケージの隙間から脱走してしまうことがあります。
以前、朝病院を開けてみたら、元気なフェレットさんが足元で「こんにちは」なんてことがありました。本当に狭い隙間なのにどうやって脱走できたのか不思議ですが、フェレットさんは頭が通るスペースがあれば脱走できるようです。もちろん、今はそのようなことが無いようになっています。
一番大事なことですがあとは、やさしい看護スタッフの愛情たっぷりなお世話が、快適な入院治療になるかどうかのポイントですね。