あおぞら動物病院 院長コラム

動物用のお薬と人間用のお薬 (動物病院のお薬)

      2016/12/29

人間の薬 動物の薬 違い 

 意外と思われるかもしれませんが、実は動物病院で使われるお薬のほとんどが人間用のお薬です。動物専用医薬品は恐らく2割もないと思います。 

 では、なぜ人間用のお薬を使っているのでしょう?もちろん、ペットの治療に動物用医薬品を使うのがベストではあります。しかし、治療に必要なお薬が人間用の薬と同成分であることがほとんどなため、製薬会社がわざわざ莫大なコストをかけてペット用に開発、製品化するメリットがないのです。

 ですので、動物用のお薬しか選択できないと8割くらいの病気が治療できなくなってしまいます。

 また、犬猫用のものしかありませんので、残念ながらウサギさんとフェレット用のお薬は国内では製造されていません。 

動物用の薬 人間の血圧のお薬でチバセンというお薬は動物用では全く同じ成分(ベナゼプリル)でフォルテコールというお薬として発売されています。また、白内障の人体薬はカタリン点眼というものがありますが犬用は同成分でライトクリーンという名前で発売されています。

 認可を取る関係で同じ成分でも動物用として発売するためには多大なコストがかかるため、特にペット用として需要があるもから製造発売される傾向があります。そして、同じ成分なら圧倒的に人体薬の方が安く流通しています。

 動物用のものがあれば動物用のものを優先して使うのが望ましいですが、同時にコストが上がることによって同じお薬の成分でも飼い主さんの負担が大きくなる場合があります。そのような場合、治療コストを考えて動物用を使うか、人間のジェネリック医薬品を使用するか飼い主様に決めていただくこともあります。

 また、いくら人間と同じ薬だからと言って、勝手にご自身のお薬を飲ませたりは絶対にしないでください。私たちは、動物用のお薬の量を計算して処方しています。安易に、人間の体重の何分の一だからと計算したものを与えてしまうと、全く効かないか重大な中毒を起こす危険性もあります。特に猫は人間や犬と比べて薬物に対しての代謝能力が低いので注意が必要です。

 当院では、人間の薬局を見習ってお薬の副作用等も記載した薬情(薬剤情報提供書)をお薬の処方時にお渡ししております。もしもお気づきの点がございましたら遠慮なくご相談ください。

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