あおぞら動物病院の診療受付時間は夜7時で終了するのですが、時々そのあとに夜間の緊急手術を行っている時があります。船橋市には夜間救急を専門に行っている動物病院がないため、どちらの先生も夜の緊急手術は疲れた体に鞭打って行っているようです。
夜間の手術になるのはどんな病気?
どのような手術が多いかというと、一番多いのは椎間板ヘルニアの緊急手術で、その次が子宮蓄膿症の手術でしょうか。
どちらも予約を取ってゆっくり予定日を待つタイプの病気ではなく、方や生涯車いすの生活、もう一方も子宮破裂から腹膜炎による急死と待った無しの病気です。
逆に骨折や脱臼の場合は、骨以外の合併症を併発していることも多いので、緊急の手術にはなりません。骨折するほどの強いエネルギーを受けているので、骨以外の内臓にもダメージを受けている可能性があるからです。通常は、副木やギブスをして早くて翌日、場合によっては数日待っての手術になる場合もあります。
椎間板ヘルニアはMRI検査でヘルニアを起こしている患部を特定しなければ手術できないため、都内の検査センター(キャミックひがし東京)に日中連れて行っていただき、その日の夜に緊急の手術となります。
子宮蓄膿症では点滴や抗生剤で治療して状態の改善を待って、翌日に手術を行う先生もいらっしゃいますが、夜間に子宮破裂を起こして逆に状態が悪化してしまうケースも見られました。皆さんお忙しいからかオーナー様が病院に連れてくるときには、すでに待ったなしの場合が多いです。当院では飼い主さんの同意が得られれば当日の夜に手術を行うケースが多いです。
昼の手術(予定手術)と違うことは?
まず、夜も残って頑張ってくれるスタッフを確保しなければなりません。執刀する獣医師は当然として、手術助手、麻酔係、外回りと通常4名以上のチームを組みます。
幸い、若いスタッフが多いので夜遅くまでテキパキと動いてくれます。中年の院長はちょっと疲れておりますが・・・。
また、夜は昼に比べると手術後の管理がどうしても難しくなってしまいます。日中であれば絶えず人の目があるのですが、どうしても夜間は仮眠をとらないわけにはいきません。フラフラの状態で翌日の診療を行うのは日中の患者様に対しても失礼ですよね。
手伝ってくれたスタッフに大入り袋が出ます(笑)
実際に、大入り袋に入れて心ばかりのお礼を渡しています。もちろん夜食や残業代とは別ですが、気持ち程度でも喜んでくれているようです。いつも遅くまで手伝ってくれてありがとう。患者さんも感謝してくれるかな?
できるだけ翌日の診療に疲れを残さないように努力していますが、眠たそうなスタッフをみつけてもどうぞ暖かい目で見守っていただけたら幸いです。ただ眠いだけのスタッフもいるかもしれませんが・・・。