『血管シーリングシステム Tess(テス)』

シーリングシステム Tess(テス)

持ってないシリーズが出来上がってしまいそうですが、この設備はメディスト株式会社から販売されているシーリング装置のTessです。当ブログの1番人気の記事は『超音波メスのソノサージ』ですが、この装置も動物病院で手術の際に血管を糸を使わずにシールするための医療機器です。

 

動物病院での血管シーリング装置の製品別導入率ですが、獣医師用サイトVetpeerさんのアンケートによりますと(2014年12月18日現在)

1位 ソノサージ   28.3%

2位 リガシュア   24.4%

3位 半導体レーザー 17.3%

との結果で、まだまだ新参者のこの医療機器は50%の先生が知らなかったと答えています。

私も、ユニックメディカル(薬の通販サイト)で偶然知ったのですが、ネットで検索しても製造元のサイトが見つかりませんし、ネット上のチラシ以外に情報が無いため、価格面も含めてどのような位置づけの装置だろうかと気になっておりました。

無料デモも行っているようなのですが、装置的にはベッセルシーリングシステムとも表記されていますから、LigaSure (リガシュア)と同じ原理ということになりますね。

実は、中身はバージョンアップで製造中止になったリガシュアがそっくり入っていたりなんて勘ぐってしまいますが、デバイスの挿入口の形が違いますね。良かった(笑)。

この装置の価格ですが、2社ほど見積もりを出していただいたのですが、税抜きセットで180~200万円といったものでした。デバイスも20万~36万の製品があるようで、壊れたら本当に痛いですね。しかも某獣医師専用掲示板での口コミではデバイスが壊れやすいというコメントもありました。

 値下げ交渉をするとしたらLigasureが中古でしか手に入りませんので、ソノサージの250万円や飛鳥メディカルの半導体レーザー280万円との比較交渉になりますがちょっと価格差がありすぎますね。

ソノサージも半導体レーザーもオプションで他の用途にも使用できますが、この設備はほぼシーリング特化ですので、そこにこの価格を出せるかということになります。

サージレックスエンシールであれば本体価格は100万円ですし、血管シーリングの『はじめてセット』としては、微妙な位置づけではないかと思います。

しかし、以前のLigasureが新品では買えないため、壊れてしまった際の買い替えとして、上位機種のForce Triadは要らないという先生には選択肢になるかもしれません。未確認なのでわかりませんが、デバイスが1種類ではないといいのですが。

この装置の情報がまだあまり出回っていないのですが、いろいろわかりましたらご紹介したいと思います。無料出張デモも考えましたが、買う気が無いのがわかっちゃいそうなので、止しておきます。スミマセン。

 

おまけ情報としてジョンソンエンドジョンソンでは超音波凝固切開装置のハーモニックとエンシールのどちらも使える両刀使いのGenerator GEN11という装置もあります。何かに似ているなぁと思ったら、昔使っていた目覚まし時計でした。

GEN11 血管シーリング装置