アスター電機製の動物用血圧計『ぺトラス』です。人間では血圧を測定することは一般的ですが、緊張していたりじっとしていられない動物の血圧を測るのはなかなか困難です。
しかし、ペットも高齢化とともに人間同様に心臓病や高血圧が多くみられるようになり、少ないですが動物用の血圧計が発売されています。当院の設備としても導入したのですが、やはり動物の血圧を測定するのは難しくて、安定した結果を出すために静かな部屋で5回とか7回とか測定します。なかなか大変です。
動物ではどこで血圧を測るかというと、人間のように前腕で測ったりしますが、面白いことに尾っぽの付け根でも測ることができます。
ワンちゃん猫ちゃんは、人間のように動脈硬化がみられることはほとんどありませんが、高血圧が続くと、心臓や腎臓、脳、眼など様々な臓器に障害を起こします。動物の場合、最高血圧が150mmHg、最低血圧が95mmHg以上で高血圧と診断されます。人間の私は血圧は優秀なのですが、長年の高コレステロール血症の影響で、動脈硬化が起こっているらしく実年齢+20歳の血管の硬さだそうです。若いから大丈夫って過信してはいけませんでした(涙)。
血圧って上の血圧(反対は下の血圧)、収縮期血圧(反対は拡張期血圧)とかややこしいですよね。血圧が高すぎるのは良くないことはわかるのですが、なかなか説明が難しい言葉です。最低血圧が高い?って言われてもなんだかピンときません。
ご自宅で測定できる犬猫用の血圧計も発売されているようです。当院で使用している動物用血圧計PETTRUSTよりもずっとリーズナブルなのでご自宅で測定してみたいオーナー様はいかがでしょうか。2万円程度で手に入るようです。エルデ ペット用血圧計という製品です。
実際に測定して血圧が高かった場合は人間と同じ薬を飲んで血圧が下がるかどうかまた再検査を行います。血圧のお薬を飲まれている方には馴染みのあるアムロジンが動物でも処方されます。ご自分の薬を与えないようにお願いしますね。
利用頻度 普通
お気に入り度 中(やはり動物は測定しにくい)